転職を考えられている方の中には、今とは全く異なる異業種への転職を考えられている方もいるはずです。未経験の異業種に挑戦する姿勢は素晴らしいです。私自身、異業種への転職を経験し、良かったと思っています。
しかし、いざ転職活動を始めようとすると、
「異業種に転職して上手くやっていけるのか?」「異業種への転職は難しいのではないか?」
と不安が沸いてきます。
そこで、私の実体験も踏まえながら、そもそも異業種に転職できるのか、異業種に転職して感じた後悔、失敗しない異業種への転職のコツを解説します。
自動車部品メーカから総合系コンサルに転職。
上手くいったことだけでなく、後悔もありました。
異業種とは?異職種とは?
一般に、会社員は2つの属性を持っている。
1つ目が業種。自動車業界、食品業界、広告業界、コンサル業界など。
2つ目が職種。営業、会計、人事、技術職など。
2つの属性のうち、業種が変化することを異業種、職種が変化することを異職種と呼ぶ。
私は自動車業界からコンサル業界に転職したので、異業種への転職になるね。
異業種への転職はできる!
以下は、2024年にリクルートが発表した、直近1年間で転職した329人へのインタビューの結果。
過半数の人が異業種への転職を成功させていることがわかる。
異業種への転職は一般的なんだね。
異業種を視野に入れると選択肢が広がる!
異業種を視野に入れて、転職活動をする一番のメリットは、会社の選択肢が大幅に広がること。
選択肢が広がれば、色々な条件を選べるようになる。
そのため、自分の強み、やりたいこと、給与等の待遇面で、自分の希望に合致する会社が見つかりやすくなる。
より成長している業界に転職できれば、給料を上げることもできるね。
異業種に転職して感じた3つの後悔
私は自動車部品メーカから総合系コンサルに転職した。転職して良かったことだけではなく、後悔していることもある。
皆さんが転職で後悔しないために、私が実際に異業種に転職して、感じた後悔を3つ紹介する。
希望の職種に就けない
転職した私は、総合系コンサルの営業職に配属された。
元々、コンサルタント職を志望していたため、志望通りの職種に就くことができなかったことになる。
営業職は、初めて会う人と円滑にコミュニケーションをすることが苦手な私にとって、相当苦しい仕事だった。
膨大なタスクと接待に日々を追われて、最終的には上司に部署異動を申告した。
結果として、部署異動が叶い、当初志望していたコンサルタント職に就くことができたが、
もし部署異動できなかったら、この転職は失敗と言わざるを得なかっただろう。
希望の職種に就けるのかどうか、ちゃんと情報を集める必要があるね。
収入が変わらない
私は転職して、給料が上がった。しかし、収入は変わらなかった。
理由は、住居費用が上がったため。
前職で、愛知県の社員寮にいた私は、家賃5,000円と住居費用を大幅に節約できていた。
しかし、転職して都心住まいとなると、そうはいかない。
転職の時期が4月ということもあり、賃貸の空きは少なく、条件を絞ると、住居費用の高い賃貸しか見つけることができなかった。
結果として、給料は上がったのに収入は変わらなかった。
マイナスにならなかったのは、まだマシだが、残念としか言いようがない。
転職時期と住居費用の変化も考慮して、給料を考える必要があったね。
今までの積み上げがリセットされる
転職して、人間関係と仕事の知見とがリセットされた。
異業種に限らず、転職すると人間関係がリセットされる。
職場では、プライベートまで仲良くしている人がほとんどいなかった私は、人間関係のリセットは大したデメリットだと思っていなかった。しかし、いざ転職すると、そのデメリットの大きさに気がついた。
仕事を進める中で「これ誰に聞けばいい?」が多発する。
新卒の頃、ちょっとしたことを聞くのに、人捜しだけで膨大な時間を費やしたことを思い出した。
日本は歴の長い会社が多く、組織構造が複雑化していることが比較的多い。そのため、業務上の人間関係のリセットの悪影響は大きい。
また、異業種に転職すると、仕事の知見はほとんどリセットされる。
入社前に選考を受ける際も、入社後も新たな猛勉強が必要になる。
最初は、わからないことがあったら、異業種ということを考慮して、周囲の方が優しく教えてくれた。しかし、求められるキャッチアップのスピード感は新入社員とは別物。2~3週間で、他の社員と同等のレベルの仕事をすることが要求された。
求められる勉強のスピード感がもっとも苦労したね。
失敗しない異業種への転職のコツ
異業種への転職を成功させるために、どんなことに気をつけるべきなのか?
私の後悔を踏まえ、失敗しない異業種への転職のコツを3つ紹介する。
手当たり次第に情報を集める
転職は情報戦だ。特に異業種への転職となると、情報の重要度は増す。
転職活動を始めると、採用フローや業界の動向、志望動機等の転職するための情報が欲しくなる。
でも、それ以上に、働き方や部署配属の決め方といった、働き始めた後の情報が大切だ。
情報源として、私はネットや転職エージェントを活用していた。
しかし、転職後に、転職した会社に知人がいたことを知り、その方から情報を得られれば良かったと後悔した。
自分の知人に片っ端から当たるなど、手当たり次第に情報を集めよう。
自分の使える情報源はフル活用しよう。
条件を吟味する
転職の条件は、年収等の表面的な情報で判断しがち。私自身もそうだった。
自分の理想の生活ができる条件を決めるべき。
通勤方法、ライフイベント、日々の習慣など、自分の生活をよく考えた上で、年収、勤務地といった条件を決めよう。
「自分がどんな生活を送りたいのか?」を自分に問いかけることが大事だね。
覚悟を決める
異業種に転職すると、仕事の知識と人間関係がリセットされる。
さらに、自分自身の希望が完全に叶わない可能性もある。
「予想以上に多くの勉強が必要になる」「希望と違う部署に配属される」
このような想定外の現実に対し、「まあ、いっか」と割り切って頑張れる、ある意味「楽観的な思考」を持つ必要がある。
どれだけ準備をしても、実際に転職してから気がづくことは必ずあるからね。
異業種への転職に挑戦しよう
本記事では、私の実体験も交えて、異業種に転職して感じた3つの後悔、失敗しない異業種への転職のコツを解説しました。
【異業種に転職して感じた3つの後悔】
- 希望の職種に就けない
- 収入が変わらない
- 今までの積み上げがリセットされる
【失敗しない異業種への転職のコツ】
- 手当たり次第に情報を集める
- 条件を吟味する
- 覚悟を決める
異業種を視野に入れると、転職活動をするだけでも、視野が広がり、自分のキャリアを見直すきっかけになります。
「現状を変えたい」「違う職種を経験してみたい」
そんな気概のある方は、ぜひ異業種への転職に挑戦してみてください。
まずは、自分に適した業界・職種を探してみよう!
ではまた!