会社で働いていると、「出世に興味ない」と言う人が一定数存在する。
さらに最近では、「ワークライフバランス」という考え方が広まり、若者を中心に「出世はどうでもいい」と発言する人も増えてきている。
しかし、出世によって、市場価値が高まり、待遇面の改善に繋がることも事実だ。日本経済の衰退がささやかれる現代において、出世の重要性が増しているようにも感じる。
それでは、私たちは、出世とどのように向き合えば良いのか?
本記事では、出世を目指す意味と出世との向き合い方を解説する。
出世を目指す意味
・長期的にはメリットが大きい
・新しい体験が人生を豊かにする
出世との向き合い方
・健康が第一
・出世がすべてではない
出世と適切に向き合うことで、心にゆとりを持ちながら、市場価値を高めていける。
会社員と切り離すことができない「出世」との向き合い方を考えてみよう。
出世とは?
そもそも出世とは何か?出世の概念を理解しよう。
出世の定義
一般に、仕事における「出世」とは、会社組織において、役職や地位、給与面で昇進することを意味する。
ただし、最近はフリーランスや個人事業主として事業を成功させることも「出世」と考えるようになってきている。
本記事では、前者の意味で考える。
出世の仕組み
出世の仕組みは、評価によって、自分の地位を向上させること。
評価には、定性的評価と定量的評価がある。
定性的評価:数値として測定できる評価。
例)業務に取り組む姿勢、コミュニケーション力、プロジェクト推進力など
定量的評価:数値として測定できない評価。
例)営業売上、獲得顧客、販売数、勤怠実績など
定性的評価と定量的評価を得るためには、運の要素も大きい。
定性評価の場合、数値として測定できないため、評価基準は評価者に委ねられることになる。結果として、評価基準の低い上司であれば出世しやすくなり、評価基準の高い上司であれば出世しにくくなる。
定量評価の場合も、数値として測定できるものの運の要素がある。例えば、自社サービスにマッチする顧客に営業できれば獲得顧客数を増やしやすくなり、評価されやすくなる。
”運”の要素も理解することが大切だね。
出世の5つのメリット
ここでは出世のメリットを5つ紹介する。
給料が上がる
出世をすると、給与面の待遇が改善されることが多い。
日本の会社は、上位の職種になるほど、給与の上昇率が上がる傾向にある。そのため、職位が高いほど、このメリットは大きくなる。
また、日系企業では給料が下がることがほとんどないことも事実。一度上がってしまえば安定して給料を得られるため、日本の会社においては、給料が上がることのメリットは大きい。
裁量が増える
出世すると、組織を率いる立場になり、裁量が増える。
裁量が増えると、より幅広い業務を見渡すことができ、幅広い業務の知見を得られる。
また、自分の意思や考えで仕事を進めることができるようになり、より主体的に仕事に取り組めるようになる。
自己肯定感が上がる
出世するとは、自分が認められたということ。
承認欲求を満たし、自己肯定感を上げることできる。
給与面の改善も、金銭面で比較的優位な立場に立つことができるため、自己肯定感の向上に繋がる。
転職時の強みになる
認めれて出世したという事実は、社外においても評価される。そのため、転職時のアピールポイントになる。
また、転職後の給料は前職の給料を加味して決められることが多いため、出世によって給料を上げることもポジティブな影響を与える。
人脈が広がる
出世により、裁量が広がると、仕事において関わる関係者が増え、人脈が広がる。
人脈を広げることは仕事を進める上で有利に働く。
また、色々な考え方の人と関わることで、新しい価値観を身に着けることにも繋がる。
よくある出世したくない理由
最近、出世のデメリットが声高に叫ばれることが多い。
ここでは、よくある出世したくない理由を紹介する。
プライベートを大切にしたい
出世すると裁量が増える分、業務量も増える傾向にある。
上位の職種になるほど、教育や人事採用、組織管理といった業務が増えていくことが多い。
そのため、業務が増えた分、残業が必要になり、プライベートの時間が削られる恐れがある。
プライベートで家庭や趣味に重点を置いている人にとって、デメリットになりやすい。
楽に仕事したい
出世すると、業務で求められる責任がより大きくなる。
そのため、周囲からのプレッシャーも多くなり、より緊張感を持って仕事をすることになる。
若手社員のように、比較的ストレスのない状態で仕事をしたい人にとって、デメリットになる。
給料に満足できない
出世すると、給料が上がる。
しかし、出世によって増えた業務量の対する、給料の増加量に満足できないと感じる人も多い。
特に、管理職に近づくと、残業代は固定残業代として見なされ、残業した時間分の給料が適切に支払われないケースもある。
この点は、現状の給料で生計を立てられている人にとって、デメリットになりやすい。
転職を考えている
転職が視野にあると、現職での人脈の拡大や裁量の増加をメリットとして感じにくい。
待遇面においても、転職時の交渉次第で調整できることも多く、給料の増加もメリットになりにくい。
出世を目指す意味
ここまで、出世のメリットとよくある出世したくない理由を見てきた。
これらを踏まえて、やはり出世を目指すべきだと考える。理由は長期的にはメリットが大きく、新しい体験が人生を豊かにするからだ。
長期的にはメリットが大きい
人は目先の利益に飛びつき、長期的な機会を喪失することが多い。
ダイエットしようと思ったのに、食欲に負けて高カロリーの食べ物を食べたり、夏休みの宿題を先延ばしにして遊ぶことを優先してしまったりする。
現代において、出世しないことが合理的だと主張される傾向にあるが、目先の利益に飛びついてしまっているだけかもしれない。
余暇時間や楽な仕事にこだわるあまり、裁量のある仕事経験や人脈の拡大といった長期的なメリットを疎かにしてしまっている可能性はある。
結果として、市場価値が上がらず、将来的に給料が上がらなくなったり、選べる職業が減少したりすることに繋がりかねない。
仕事において、時には余暇時間を削ったり、緊張感を味わったりすることは起こりうると考える方が合理的かもしれない。
新しい体験が人生を豊かにする
人間は、新しい経験をした時に快感を感じる。
出世を拒み、楽な仕事に逃げ続けると、決まりきった仕事につまらなさを感じ、人生の面白さが軽減してしまう。
新しい経験は、出世以外の方法でも実現できるが、多くの人が一日の大半は仕事に時間を割いている以上、出世によって仕事で新しい経験を積むことがもっとも合理的だ。
新しい体験は、自信にも繋がり、新しい挑戦をするモチベーションにもなるね。
出世するために必要なこと
前述したように、出世には評価されることが必要になる。
評価されるためには、評価に値するビジネススキルを身に着けることと、上司に評価されやすくなることが大切。
ビジネススキルを身に着ける
ビジネススキルの代表的な分類の仕方として、以下の4分類がある。
思考力:ロジカルシンキング、クリティカルシンキング等
実務スキル:コミュニケーション力、ドキュメンテーション力等
リーダ・マネジメントスキル:戦略、経営等
専門スキル:業界や業種特化のスキル
上記に加えて、大切なのが自分が所属する組織文化の理解。
組織文化の例としては、根回しの仕方や組織内の共通言語などが挙げられる。
組織文化を理解することで、仕事を進めやすくなり、成果を出しやすくなる。
会社規模が大きいほど、組織文化の重要度が増す傾向にあるね。
上司に評価されやすくなる
人である以上、上司であっても感情による意思決定をしている。
そのため、上司に気に入られることで、評価されやすくなる。
気に入られる方法としては、上司と同じ時間に出社することや上司と同じ趣味を持つことなどが挙げられる。
上司に好意を持ってもらう行動が大切だね。
出世との向き合い方
出世は大切であるが、適切に向き合わなければ、ストレスが溜まり、最終的には仕事ができなくなってしまう可能性もある。
ここでは、出世を目指す上で大切な心掛けを紹介する。
健康が第一
出世を目指すことは大切である一方、体調を崩したら元も子もない。
どんなに忙しい時も食事と睡眠は確保する。その上で出世を目指すべきだ。
出世がすべてではない
人は会社という集団だけに属しているわけではない。
出世ばかり考えていると、出世に失敗した時、激しい自己嫌悪感に陥る可能性がある。
家族や趣味仲間との関わりも大切であり、会社における出世がすべてではない。
出世以外にも大切なことがあるという認識を持った上で、出世に挑もう。
仮に出世が上手くいかなくても、心穏やかでいられる。
複数の集団に属している方が、楽観的に物事を捉えられる傾向にあるね。
言い訳せずに出世と向き合おう
本記事では、出世を目指す意味と出世との向き合い方を解説した。
出世を目指す意味
・長期的にはメリットが大きい
・新しい体験が人生を豊かにする
出世との向き合い方
・健康が第一
・出世がすべてではない
現代の人は、目先の利益ばかり見て、出世したくないと言う人が多いように感じる。
言い訳せずに、出世と向き合うことで、人生を好転させていくことができる。
出世との適切な向き合い方を身に着けていこう。
ではまた!