【勝手に解説】人材紹介会社とは?人材紹介業の市場規模予測

ここ数年間で、「転職」という言葉を聞く機会が増えてきた。

転職を始めようとした時、多くの人が関わるのが人材紹介会社。

でも、人材紹介会社が具体的にどんなビジネスモデルで、今後どうなっていくのか、知らない人が案外多い。

そこで、本記事では、人材紹介業のビジネスモデルを紹介し、労働市場を踏まえた市場規模予測を行う。

はるぼー

人材紹介業への転職や開業を考えている人は必見だね。

 

ここでは、「人材紹介業、人材派遣業、人材紹介サイトの違い」「人材紹介業界のビジネスモデル」を見ていこう。

人材紹介業、人材派遣業、人材紹介サイトの違い

人材紹介業と混同されがちなのが、人材派遣業と人材紹介サイト。

それぞれの違いは、以下の通り。

人材業界の業種の違い

人材紹介業は、求職者と企業の適性を考え、マッチングさせて採用が行われるのが大きな特徴。

一方、人材派遣業は、派遣会社が求職者を雇い、人材紹介サイトは、求職者が自ら適切な企業を選ぶのが特徴だ。

はるぼー

転職者は、人材紹介業と人材紹介サイトを併用することが多いね。

 

人材紹介業のビジネスモデル

ここでは、人材派遣業と比較しながら、人材紹介業のビジネスモデルを見ていこう。

人材紹介会社と人材派遣会社のビジネスモデル

人材紹介業は、あくまで転職のサポートの位置づけ。実際に面接と採用を行うのは企業になる。

人材派遣業は、求職者と雇用関係にあるため、求職者に福利厚生や教育を提供する必要がある。
一方、人材紹介業は、求職者と雇用関係にないため、教育コストや給料の支払いが不要なのが大きな特徴。

はるぼー

人材派遣業は、派遣し続ける限り、収益を得られるのに対し、

人材紹介業は、新しい求職者を転職させ続けないと、収益が得られないんだね。

 

人材紹介業は成長の余地あり?

ここから、人材紹介業の市場規模を予測していく。

人材紹介業は、求職者を転職させることで、収益が得られる。すなわち、転職者数が増加すると、市場規模が拡大すると言えるだろう。

それでは、労働市場を踏まえて転職者数を推計し、人材紹介業の今後の市場規模を予測していこう。

 

転職希望者は増加傾向にある

以下は、総務省統計局による労働力調査の結果。

(引用)総務省統計局の労働力調査(詳細集計) 2023年(令和5年)平均結果

10年間で、転職者は約50万人増加したことがわかる。(図1)

一方、転職希望者は約200万人増加しており、転職に関心を持つ人が増えていることがわかる。(図2

今後、転職希望者が実際に転職すると仮定すると、転職者数はさらに伸びると予想される。

しかし、悲観的に考えると、転職希望者の増加は、最近メディアで転職が多く取り上げられているからに過ぎず、今後も転職者数は変化しない可能性も考えられる。

はるぼー

転職者希望者が実際に転職するかどうか。これが人材紹介業の今後の成長を左右しそうだね。

 

労働人口は減少傾向

以下は、令和6年版高齢社会白書より抜粋した資料。

高齢化の推移と将来推計 (引用)令和6年版高齢社会白書

会社で働く生産年齢(15~64歳)の人口(上図の薄橙色)に着目してみよう。

2015年から2020年にかけて、生産年齢の人口が減少しており、今後も減少し続けることが予想されている。

はるぼー

生産年齢の人口が減少は、転職者数を減らす影響があるね。

 

転職者数は今後も増えそう

2013年から2023年までの転職者数、転職希望者数、労働人口より、今後の転職者数を推計していこう。

まず、ここ10年間の労働人口に占める転職希望者の割合は、平均で1年あたり0.34%増加していた。

一方、ここ10年間の労働人口に占める転職者の割合は、平均で4.1%だった。

 

これを踏まえて、以下、2つのシナリオを作った。

  • 楽観シナリオ:転職者の割合が毎年0.34%ずつ増加
  • 悲観シナリオ:転職者の割合が4.1%で一定のまま
総務省統計局の労働力調査(詳細集計) 2023年(令和5年)平均結果および令和6年版高齢社会白書のデータを参照して作成

そして、予想される労働人口(令和6年版高齢社会白書)をそれぞれのシナリオに掛け合わせて、転職者数を予測した。

結果は以下の通り。

総務省統計局の労働力調査(詳細集計) 2023年(令和5年)平均結果および令和6年版高齢社会白書のデータを参照して作成

このように、楽観シナリオで考えると、たとえ生産年齢人口が減少しても、転職者数は増加し、この先50年ほどで約600万人増加することが予測される。

一方、悲観シナリオで考えると、この先50年ほどで約100万人減少することが予測される。

現実的にはこの悲観シナリオと楽観シナリオの間で転職者数が推移するだろう。

はるぼー

楽観シナリオと悲観シナリオの間で考えると、転職者数は今後も伸びると言えそうだね。

 

人材紹介業は魅力的

今回は、人材紹介業のビジネスモデルを紹介し、労働市場を踏まえた将来の市場規模予測を行った。

 

【人材紹介業のビジネスモデル】

求職者と企業の適性を考え、マッチングさせて採用が行う。

人材派遣業は求職者と雇用関係にあるのに対し、人材紹介業は、あくまで求職者の転職をサポートする役割を担い、教育コストや給料の支払いが不要。

【労働市場を踏まえた将来の成長予測】

悲観的に考えると、生産年齢人口の減少に伴い、転職者数はこの先50年ほどで約100万人減少すると予測される。

楽観的に考えると、たとえ生産年齢人口が減少しても、転職者数はこの先50年ほどで約600万人増加すると予測される。

労働市場を鑑みると、今後も転職者数は増加すると言えそうだ。

はるぼー

転職者数が今後も増加すると考えると、人材紹介業への転職や開業は魅力的かもしれないね。

 

ではまた!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


PAGE TOP